おはようございます。この夏は猛暑続きということもありプールに足しげく通っています。水中では体重は10分の1、抵抗率は830倍、体の冷却率は27倍だそうです〜!!
さて、BMIとはBody Mass Index(ボディ・マス・インデックス)の略称で「ボディ・マス指数」「体格指数」などと呼ばれることもあります。BMIの算出方法は計算式は「体重(kg)÷身長(m)の2乗」です。現在BMIは、世界共通の太っているか、やせているかといった肥満度を表す指標として用いられています。
そもそも、このBMIはベルギー人の数学者・天文学者であり統計学者のアドルフ・ケトレーによって、1832 年に発明しました。これは「人の身長に対する理想的体重を調べ、実際の体重と比較する指数」と説明しています。そもそも、この指数は肥満の診断ではなく、男性の平均的な体格を測定するために考案したものなのです。
BMIから計算される理想体重があります。日本ではBMI22が理想体重とされています。BMI22が理想とされるようになったのは、30〜59歳の日本人男女約5000人の健康診断の結果を調べた1991年に発表された研究で、異常値がもっとも少なかったのがBMI22だったからです。
一方、40〜59歳の日本人男女約2万人ずつを10年間追跡し、BMIと総死亡率との関係を調べた研究では、BMI23〜24.9で死亡率がもっとも低い結果になったことが知られています。
そして、この研究では女性はBMI19〜24.9では死亡率にほとんど差がない一方、男性は23〜24.9より上でも下でも死亡率が高まりました。この研究においては肥満度と死亡率の関係は、女性よりも男性の方が強いと言えます。そういう傾向があるので注意が必要ではあります。
まずは、太り過ぎや痩せ過ぎなど大きな傾向から外れないように心がけてみましょう。その上で基準前後の人は一喜一憂せず「個人レベルに適用すると予測可能性が失われる」というBMIの弱点を加味すれば、できるところから食事や運動など生活を改善していくことが大事ということになります。
健康診断の結果だけみて「A判定だったから大丈夫」というのも拙速な考えということになります。数字というのは一見解りやすく正確のような気がしますが、分母が変われば、数字は大きく変わります。数字の落とし穴にはまらないように注意してください。 〆
<参考文献>
・Ideal body weight estimated from the body mass index with the lowest morbidity - Int J Obes. 1991 Jan;15(1):1-5.
・Under- and overweight impact on mortality among middle-aged Japanese men and women: a 10-y follow-up of JPHC study cohort I - Int J Obes Relat Metab Disord. 2002 Apr;26(4):529-37. doi: 10.1038/sj.ijo.0801961.
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