おはようございます。これまでの猛暑日の記録は13日だそうです。今夏は、これを更新するようです。
さて、3つの点が顔に見えるシミュラクラ現象に似たものにパレイドリア効果があります。シミュラクラ現象はパレイドリア効果の一種で心理現象の一つです。視覚刺激や聴覚刺激を受けることで発生します。本来そこに存在しないにもかかわらず、ついつい心に思い浮かべてしまうことを指します。
例えば、雲を見ているにも関わらす、魚や人の顔など他のものに見えることがあります。これもパレイドリア効果の一種です。また、エイやマンタには鼻孔と呼ばれる部分が剝き出しになっています。これが人の顔に見えたります。月の兎もNASAが撮影した火星の地表写真の人面岩もパレイドリア効果の一種とされています。
その他、イタリア半島が長靴に見えたりするのもパレイドリア効果の一種とされています。千葉県は、このシミュラクラ現象を利用したチーバくんというキャラクターにデザインされています。パレイドリア効果は、目で見えるものだけではありません。音楽の逆再生において別の言葉が聞こえるなど耳でも生じます。
パレイドリア効果を応用したロールシャッハ・テストがあります。スイスの精神科医ヘルマン・ロールシャッハ氏が1920年代に考案した心理テストです。無作為にインクを垂らした紙を半分に折り、左右対称の形を作ります。出来上がったものを被験者に渡して、何に見えるかを答えるというものです。
インクの染み自体に意味はないのですが、そこにどんなパターンを当てはめ、どんな意味を見出したかで心理状態を診断します。無意識の心理を分析できるということで、現代でも利用されているテストです。ただし科学的な裏付けがないことや診断が非常に難しく効率も悪いことから批判的な意見も多いテスト法です。
人はある一つの物事や観念に囚われるとモノが見えなくなります。見ているけれど見えていない。自分では見ているつもりなので、見えていないことに気づきません。物事には必ず表と裏があります。東洋思想では陰陽学説があります。光がなければ影もない訳で、夜があるから昼があるのです。どちらか一方だけというのは不自然なんです。両面から物事を見ることが大切ですね。 〆
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