さて、東京都感染症情報センターによると、2022年の1万2966人(速報値)でしたが、2023年11月24日に公開した2023年の感染者数(11月19日までの速報値)が全国で1万3251人に達し、集計が始まって以来、3年連続で過去最多を更新しています。梅毒は2011年頃から増加傾向にあり、2019年と2020年にいったん減少していましたが、2021年から急増しています。
梅毒の予防するには、まず不特定多数の人との性交渉を避けることが重要です。そして性行為の際にはコンドームを使用すること。ただ、キスや口腔、肛門を介した粘膜接触でも感染する可能性がありますから、100%予防できるわけではありません。少しでも不安のある人は、すぐにでも泌尿器科や婦人科などで検査を受けることをオススメします。
今、梅毒が急増しているのは梅毒への理解が進んでいないという点も挙げられています。自分は不特定多数の人と性行為をしていなくてもパートナーが感染している可能性はゼロではないかもしれません。自分とは関係ないと思わずに、自分や相手のことを守る意味でも感染のリスクを考え、検査を受けることも予防への第一歩です。
最近では、マッチングアプリやいわゆる“パパ活”をきっかけに不特定多数の人々と性行為して感染するケースも増えてきているといいます。また訪日外国人も増えていますから、性産業で働く若い女性が感染しピンポン感染で患者数が増加している可能性があります。
東京都内で梅毒患者が急増していることから、東京都は2023年11月3日、新宿区歌舞伎町に臨時の梅毒検査の会場を開設しています。2022年の東京都内の梅毒報告数は3677件と調査を開始して20年あまりで最多となったことから、早期発見につなげるべく開設されました。特に20代〜50代の男性、20代の女性が多くを占めています。
臨時の検査会場は繁華街など会場を変えて11月、あわせて7日間開かれます。定員は1日40人で事前予約制ですが、匿名で検査を受けることができ、費用は無料で結果は検査から30分ほどでわかるということです。また保健所などでも通年で無料、匿名で検査を行っています。疑わしい時は、まず検査を受けることで自分自身もパートナーも守れますね。 〆
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