おはようございます。一句紹介『世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし』by在原業平。
さて、1995年、当時の厚生省から発表された「改定離乳の基本」から12年を経過し、現在の離乳に関する現状や母子を取り巻く社会環境に応じた新たなガイドラインが示されました。2007年3月、厚労省から「授乳・離乳の支援ガイド」が発表されました。
そして、2018年11月、厚労省の「『授乳・離乳の支援ガイド』改定に関する研究会」が開かれ、妊産婦や子どもに関わる保健医療従事者向けの支援ガイドについて、2007年に策定された現行版からの見直し作業が開始されました。
2019年3月8日、厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会でおおむね了承されています。指針は産科施設や保健師に向けた赤ちゃんの栄養に関する基本方針で母子手帳に反映されます。新指針では、母乳だけと混合栄養の間で肥満の発症に差がないと明記します。
母乳育児は推進しつつ「少しでも粉ミルクを与えると肥満になる」などの誤解を与えないようにすべきだとしています。母乳がインターネット上で販売される実態も踏まえ、改定案では「授乳の支援にあたっては母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う支援も必要」としています。
母乳の良さの過度な強調が養育者を追い詰めているとの指摘を背景に粉ミルクを使う親へも支援を求める内容になっています。また、母乳に小児期のアレルギー疾患を予防する効果もないとしています。さらに授乳に関する不安が強い場合には産後うつ予防に向けた専門的アプローチを検討すべきだと指摘されています。
厚労省も”行き過ぎた完全母乳信仰”に対する懸念があるようです。フランスみたく”母乳は3カ月まで、後は人工乳”というのも愛着形成などの観点から合理的に考え過ぎているようにも感じます。特に初乳は大事です。お子さんの人生をも左右しかねないので、しっかり与えてやってください。 〆
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