おはようございます。今日は夏至(げし)です。日の出が4:25で日の入りが19:00です。陽極まれば陰となす♪
さて、東京慈恵医科大学などの研究チームが、2019年4月〜2020年3月に東京都内で健康診断を受けた成人男女約5500人の血中ビタミンD濃度を算出しています。2023年6月5日に発表された調査結果では98%が必要とされるビタミンDの値を下回ったというのです。
紫外線を皮膚に直接浴びると活性ビタミンDとなり、これで初めて骨吸収を促進してくれます。つまり、ある程度日を浴びないと活性ビタミンDを生成することができません。実は日焼け止めを塗ると活性ビタミンDを生成できないのです。
国立環境研究所が、1日に必要なビタミンDを作る日光浴の時間の目安を出しています。それによると、例えば横浜で今の時期、6月上旬・中旬ですと、半袖の場合は5分、長袖の場合は10分以上、皮膚に直接、日光を浴びればイイとしています。
そして、30分当たると日焼けしてしまうということです。これは正午頃の目安で、時間帯や地域が変われば多少、この目安も変わります。日光を浴びる時間帯は日焼け止めを塗らずに、その後に塗って出掛けるなど工夫することが大事かもしれません。
国立環境研究所の主席研究員は「若い女性中心に、冬でも日焼け止めを塗る傾向が広がっているが、最近の日焼け止めは優秀なので、日焼けだけでなくビタミンDの生成もブロックしてしまう。例えば『どうしても顔だけはガードしたい』という人は、腕や首だけは塗らないなどして、必要な紫外線は浴びるようにしてほしい」としています。
不足しがちなビタミンDですが、毎日ちょっと意識することで、だいぶ改善できます。魚やシイタケなどをメニューに入れたり、朝に洗濯物を干すときにベランダでひなたぼっこする時間を作ったり、日常生活で上手に取り入れていきましょう。
女性は将来的に骨粗鬆症のリスクが高いです。当院に通う高齢女性は処方されたカルシウム剤を飲んでいますが、ほとんど骨に着かないので、結局ずっと飲み続けることになります。閉経までにどれだけ、骨にカルシウムがあるかが勝負所です。カルシウムとビタミンD以外にたんぱく質も大切です。そして適度な運動も… 何でも愚直に続けることが案外近道だったりしますよ。 〆
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