おはようございます。昨日は今年初の勉強会に出席しました。そして、今日から確定申告が始まります。ああ〜早く終わらせねば・・・
さて、デビット・D・バーンズ博士が1970年代に認知行動療法を確立しています。バーンズ博士の認知の歪み10パターンをみてきました。
認知行動療法は自分を傷つけられるのは自分であると認知の歪みを自分自身で気づくことが重要です。認知行動療法のやり方はいたってシンプルです。1冊のノートを用意します。スマートフォンのメモ帳でも可です。iPhoneなら「i認知療法」という専用アプリがあります。
そして、ノートでは1ページを三等分になるように縦線を引きます。一番左は「出来事」です。落ち込んだ出来事をノートに書き込みます。中央は「出来事」の時に思った「自動思考」を書きます。自動思考を書くことで自分の思考のクセである認知の歪みを自覚し「新しい考え」に修正することが可能です。
最後の右側は「新たな考え方」を書き込みます。例えば「出来事」(ATMの残高が少なかった)とします。「自動思考」(生活できない。お先真っ暗だ。老後も終わった)。「新たな考え方」(金は天下の回りもの。仕事もしてるから節約して乗り切ろう)。このノートへの書き込み続ける内に全てに対し悲観的で否定的で悪い方に悪い方に考えていたことに気づきます。
「新しい考え」が現実に則した思考に自ずと修正してくれます。そして自分で悪いと感じてことがおきても対処することができるようになります。漠然とした不安を取り除けるようになります。紙に書くと客観的に認知の歪みを見つめられます。そして思っているよりたいしたことにならないことが記述することで、論理的に理解できるようになります。
初めの頃は「新たな考え方」が浮かばないかもしれません。こういうときは同じ状況にある友人を想定してアドバイスするというような感じがイイです。しかし、長年培ってきた認知の歪みは一朝一夕には解決できません。ある程度の時間はかかります。
そして、認知の歪みのパターンが複数抱えているのがほとんどです。一人だけでは不安でしょうし、どうしてもマイナス方向ばかりに考えて前向きな「新たな考え方」を思いつけず落ち込むかもしれません。そこでカウンセリング。
カンウンセラーが答えを提示してくれる訳ではありません。自分自身で問題点に気づくようにナビゲートしてくれるのがカンウンセラーです。答えは自分の中にあります。精神科医やカンウンセラーにパートナーになってもらうことで客観的な視点で取り組むことができるのではないでしょうか。
徐々に自身の認知の歪みに気づき、徐々に即時に認知の歪みがわかるようになりマイナス思考を自動的にストップするようになります。数カ月後にノートを見返すとかつての自分の認知の歪みっぷりに、思わず笑っちゃうこともあるかもしれません。そして「なんてヒネクレて病んでいるんだ!かわいそうに・・・」と思えるようになるかもしれません。
しかし、普段は認知の歪みを修正できていても、少し自信を失うような出来事や体調不良で認知の歪みがひょっこり顔を出すことがあります。そんなマイナス思考が出て来たときには「自分の心身の状態を知るためのバロメータなのだ」と考えるとイイでしょう。「こういうときは自分の調子が悪いからだ」「疲れがたまっているから、こう考えるのだ」というように捉え、それ以上無理しないよう自分をいたわるようにしましょう。
自分の人生の主人公は自分自身です。同じ轍を踏まないためにもストレッサーから距離をおきましょう。「とりあえず今日は残業を止め〜た」「休憩〜、休憩〜」「○○と焼肉でもを食べに行こと」・・・ 要は認知の歪みを修正するゆとりをつくることが大事です。今の状況を変える小さな変化を起こしてみるとイイのです。一時的な認知の歪みがまたもや「俺はダメ人間だと・・・」信念に変わるのを防ぐ防波堤になるのです。
最初は芳しく行かないかもしれません。しかし、続けて下さい。ノート1枚で自分を傷つけられるのは自分であると確信を持って理解できるはずです。楽に生きられるようになります。 〆
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