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肺 造血機能

おはようございます。患者さんが来ると第一声が「寒いですね〜」。
てんゆ堂加湿しながらトリプル暖房でお迎えしています。

さて、医学・科学の世界では数十年来、骨髄がほぼすべての血液成分を造る造血作用があるという前提に立っていました。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究チームは学術誌『ネイチャー』に投稿された論文によると肺は呼吸により吸気内の酸素を血液中に取り込み、また、血液中の二酸化炭素を呼気を通じて体外に排出する機能が一般的に知られています。しかし、それ以外に哺乳類にも造血機能があることが報告されています。

従来の研究で骨髄の中で血小板を生成する「巨核球」と呼ばれる細胞が肺の中でも見つかっており少量の血小板が肺の中で作られると推測されていました。

研究チームは今回の実験で遺伝子操作でクラゲが持つ緑色蛍光タンパク質(GFP)をマウスのゲノムに挿入し「生体2光子励起イメージング」という技術を用いて生きているマウスの体内に流れる血液を観察。この手法により発光する血小板が体内を循環する様子をリアルタイムで追跡できます。その結果、肺組織の中に血小板を作る巨核球が驚くほど大量に存在していることを発見したのです。さらに詳しく調べると肺の巨核球が1時間あたり1000万個以上血小板を生産していることを突き止めたというのです。この数はマウスの全血液に含まれる血小板の過半数に相当するというのです。血小板は血管が損傷して血液が流れ出る時に血栓を作り止血する役割を担います。

また、巨核球のライフサイクルも追跡しています。これらの巨核球がまず骨髄の中で作られ、それが肺に移ってから血小板の生産を開始する可能性が高いとしています。マウスの肺と同じようにヒトの肺の中でも血小板が大量に作られているかどうかは今後の研究で調べる必要がありますが、今回の発見により骨髄と肺が連携して血液を供給する仕組みを解明する取り組みが進むことが期待されます。

それにしても、今回の発見で肺の中の巨核球は体内の血小板の大部分を作る存在として見直されることになります。かなり前に言われた「千島学説」(腸内造血説)があります。科学が進み、この学説も証明され見直されるかもしれません。 〆

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