● 荻窪 教会通り てんゆ堂鍼灸院 「日日是好日」●

    
    東洋医学からみた
    鍼灸治療法
    健康情報
    養生法などなど徒草に
荻窪 教会通り 恬愉堂鍼灸治療院
<< 慢性の痛み モヤモヤ血管 4 | TOP | 慢性の痛み モヤモヤ血管 6 >>
慢性の痛み モヤモヤ血管 5

おはようございます。昨日は久しぶりに勉強会に出席してきました。向学心の高い人たちが多く色々と他の意味でも勉強になりました。

さて、本来、不要なモヤモヤ血管慢性疼痛(長引く痛み)の原因となります。この不要な血管は組織の強靭さを弱めてしまいます。四十肩五十肩(肩関節周囲炎)膝痛腰痛は40歳くらいからが多くなります。

その理由は軟骨から大量に血管を寄せ付けないようにする物質(Tenascin-C、Biglycan、Tenomodulin、Decorin、Endostatinなど)が分泌されます。軟骨は血管をほとんど必要としません。軟骨だけでなく靭帯など様々な軟部組織に存在しています。

通常は簡単にモヤモヤ血管ができないようになっています。10代(3.10%)、20代(4.20%)、30代(8.70%)ですが、40代(25%)、50代(28.90%)などとなり40歳くらいからこの物質が減少します。

腱、靭帯、軟骨、付着部、角膜、心臓弁のような組織を乏血管組織と呼びます。これらの組織は、なぜ血管が少ないことが望ましいのでしょうか? 実は血管というのは、たくさんあればイイというものではありません。新生血管ができるときに周りの組織破壊しながら伸びていきます。

血管が増える時にはちょうど新しく道路ができるときと同じようにもともとあった構造物を破壊してから血管がそこに伸びてきます。このようにモヤモヤ血管ができてしまうと、上記の組織も脆弱になってしまいます。

生理的血管はきれいな網目のように見えます。しかし炎症を引き起こした時に出来る異常血管は病的血管です。炎症でできた異常血管はぐちゃぐちゃした構造をしています。このような血管は栄養供給するパイプラインのような機能は果たしません。異常な血管は無秩序に増殖してしまっていてるので、本来は不要な血管なのです。

何かのきっかけで炎症が起きると、そこに血管が増えます。その後、2週間ほどで血管が減っていくのが通常です。しかし、長引く慢性炎症が起きている部位には、必ずこのようなぐちゃぐちゃの不要な血管が出来て残ってしまうことがあります。

ヒトが生まれた時にできる「発生段階で生じる血管」は血管が網目のように張り巡らされています。これは非常に秩序のある綺麗な構造が出来上がります。そして生きている間、この綺麗な血管から栄養が供給されます。ところが大人になってからも炎症などで、たまに新しく血管ができることがあります。

こういう血管は非常に質が悪く組織を栄養することに役に立っていないのです。そして、炎症を助長し慢性疼痛(長引く痛み)の原因になります。その証拠に、これらの血管ができるのを防ぐと炎症や痛みは改善されます。   つづく・・・

<関連記事>
・慢性の痛み モヤモヤ血管 1
・慢性の痛み モヤモヤ血管 2
・慢性の痛み モヤモヤ血管 3
・慢性の痛み モヤモヤ血管 4

・慢性の痛み モヤモヤ血管 6
・慢性の痛み モヤモヤ血管 7
・慢性の痛み モヤモヤ血管 8
・慢性の痛み モヤモヤ血管 9
・慢性の痛み モヤモヤ血管 10
・慢性の痛み モヤモヤ血管 11
・慢性の痛み モヤモヤ血管 12
・慢性の痛み モヤモヤ血管 13
・慢性の痛み モヤモヤ血管 14
・毛細血管って大事!! 1〜4
・血管力 1〜5
・微小血管狭心症 1〜3
・ピーナッツ 20粒
・慢性肩こり 1〜4
・スポーツ→膝痛 1〜5
・腰痛で薬漬け!? 1〜5
・腰痛はストレスから!? 1〜4
・マッサージや整体 健康被害 1〜9
・疲労回復 カッピング療法 1〜5
・刺絡(しらく)

| 運動器のトラブル | 09:17 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP -
コメント
コメントする